農園ブログ

秘湯めぐり

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2013/11
26

台湾の秘湯「新北投温泉(シンペイトウ)」
秘湯めぐり

「るるぶ」によると台北から電車で35分の所に新北投という温泉があるということなので、一人で地図を頼りに出かけました。今日は連れの4人はそれぞれ別行動です。

  

新北投行きの電車の車内         新北投駅

駅を降りると「加賀屋」「水都会館」等の大きな旅館が建ち並んでいました。しかし、ここまで来てどんなに立派でも加賀屋ではありません。

緑豊かな谷合の公園では太極拳をしている人達がいました。この公園はよく整備されていて、中央に湯けむりを上げる小川が流れ、その岸にはガジュマルの樹が生い茂っていました。10分程歩くと、お目当ての台北市営の「北投親水公園露天」という公共露天風呂に着きました。

  

  

  

40元(日本円で120円)払って中に入ると石で囲まれた湯船が見えてきました。ここは水着着用の混浴です。どこで着替えたらいいのか分かりませんでしたが、別に恥ずかしいこともなく、軒下で素早く着替えました。衣服をコインロッカーに入れて、いよいよ入浴です。足を付けたら、ビックリ、一番下の湯船は水でした。上の方の湯船はちょうどいい湯加減でした。よく見れば湯温が書いてあります。43~45℃、40℃~42℃、38℃~42℃等、湯船によって温度がちがっています。

レトロというよりオンボロ大衆露天風呂ですが、阿蘇の地獄谷温泉、青森の酸湯温泉のような少し酸っぱい泉質です。月曜日なのでおじいさん、おばあさんばかりでした。ざっと数えると100人程が入浴していましたが、日本人は私一人だけのようです。秘湯ではないかもしれませんが、居心地満点の温泉でした。

それでも30分程がたったので上がることにしました。よくみると5,6人の人が並んでいます。それは個室の更衣室(トイレサイズ)でした。ここで着替えればよかったんだと順番を待ち、ドアを開けると中はシャワールーム兼用で水浸しでした。服を置く棚もカゴもありません。結局、ここを出て最初と同じ場所で着替えました。尻は丸見えです。どうやら更衣室ではパンツだけ履き替えるようでした。

 

露天風呂から5分ほどの所に「滝の湯」というそれはそれはレトロな温泉を見つけました。60元を払って中に入ると期待通り、これまで経験のないような古い温泉施設でした。この温泉は写真が禁止になっていたので雰囲気を詳細にお伝えできませんが、5m四方の湯船が2つ、着替えの衣服を入れる今にも壊れそうな木の棚があるだけの施設です。靴はその棚の下に置きます。目の前が浴槽なので荷物を盗まれる心配はありませんでした。地獄谷から引いた少し熱めの酸っぱい青湯でした。浴槽の上の段に洗い場がありましたが、ボロボロの蛇口が3つあるだけです。ここは裸で入りますが、男風呂には5,6人が入っていました。私としては大満足の温泉でした。

 

 

 


2013/08
21

秘湯めぐり9 上高地「坂巻温泉」
秘湯めぐり

沢渡から上高地に向かう途中にこの宿があります。トンネルとトンネルの間にあるので通り過ぎてしまいそうです。昔はこの宿の前に国道が通っていましたが、トンネルができてこのようなロケーションになってしまったそうです。

  

トンネルが開通するまで使われていた橋とトンネル

 

  

玄関ロビー                 談話室(喫煙室)

   

部屋(8畳)                  内風呂

 

 

この宿の自慢は露天風呂です。24時間入湯可能です。内湯も24時間OKです。上が男湯、下が女湯

 

料理は鯉こく、飛騨牛の焼き肉、ヤマメの塩焼き、ニジマスのあらい等が並びます。生ビールの銘柄はアサヒドライです。

  

宿泊費は1,1万円とリーズナブルですが、窓を閉めても車が通る度にトンネル内から「ゴー」という音が聞こえてきます。すぐ下を梓川が流れていますが、この水音でも車の騒音は消えません。

 


2013/08
11

秘湯めぐり番外編「城崎温泉」、出石そば
秘湯めぐり

城崎温泉

夏休みの土曜日とあって城崎温泉は人であふれていました。10年ぶりの城崎温泉外湯めぐりです。1200円の1日券でどれでも7つの外湯に入れます。よく行く御所の湯は一杯だったので「まんだら湯」に行きました。

  

柳並木                 まんだらの湯

  

一の湯                 御所の湯

 

但馬の小京都 出石皿そば

出石そばはいつも行く「彩蕎子」(さいきょうし)が休みだったので、鶴屋に行きました。ここはロケーションが抜群です。辰鼓楼が目の前んです。皿そばは一人前が850円、追加は1枚120円です。

  

  


2013/07
27

秘湯めぐり7 支笏湖「丸駒温泉」
秘湯めぐり

大将4年創業の湖畔の秘湯の宿。昔は週1回の定期船でしか行けなかったそうですが、今は支笏湖温泉街から車で10分。

  

 

今回は「じゃらんネット」で予約をしたので1泊が10,800円の安さでした。またこれには家族風呂(2,500円)の特約付いていました。通常料金より安いので山側の部屋かと思っていましたが、湖側でした。まだ、夏が始まったばかりで平日ということでお客が少なかったからでしょう。部屋はよかったのですが夕食はかなり貧弱でした。(安いからしかたがないか) 朝食は普通のバイキングでした。

  

この宿の一番の楽しみは湖畔に面した露天風呂。私の中では3本の指に入るお気に入りの温泉です。

内湯の横の通路を30m程、進むとこの露天風呂があります。ここ何年かは支笏湖の水位が下がっているため、深さはヘソ辺りです。以前は泳ぐことができるほどの深さがありました。丸い小石が敷いてある水底からコンコンとお湯がわき出し、24時間入浴可能です。透明度が高く、水底の揺らめきまでよく見えます。そして支笏湖の対岸の風不死山が望まれるロケーションが素晴らしいです。湯温も適温で、長湯ができます。

  

内風呂横の露天風呂              家族風呂

  

 


2013/04
05

霧島温泉「新燃荘」  小国町・温泉付貸別荘「きんこんかん」
秘湯めぐり

新湯温泉「新燃荘」

ツアー会社から、出発前夜の21時30分に「現地が悪天候のため飛行機が調達できず、ツアーが中止になりました。」と電話がありました。「えっ、ウソ!こんなことってあるの?パスポートまで用意したのに。」 一晩寝て、旅行の用意もしたことだし、二度目の退職記念だから、どこかへ行こうということになりました。行き先も決まっていない全くの「ミステリーツアー」です。とりあえず、西に向けて出発しました。宿を探して電話してみると、ラッキーなことに新燃荘の予約が取れました。

新湯温泉「新燃荘」は自分の中では秘湯No.1です。5年ぶりです。途中、えびのSAで車中泊をしましたが、岡山から鹿児島までは車で11時間です。

  

新燃荘は新燃岳から2.8kmの距離にあったため、立ち入り禁止の規制が続き、昨年7月、やっと営業が再開されたそうです。噴火口から石が飛んでくるようなことはなかったですが、振動で窓ガラスが20枚程割れたそうです。この営業停止期間中に、フロント、食事処、廊下、部屋等を全面改装されていました。昔の古びた宿も趣があって私は結構、好きだったのですが。まずはコバルトブルーの露天風呂に。

料理長が変わり、食事内容が一新されていました。ただ、昔の黒ブタの角煮がないのは残念でした。イス席に改装された食事処でおいしく頂きました。すべて完食です。これで料金は7500円ととてもリーズナブル。

  

この日の泊まり客は4組で、隣りの席は東京のTさんご夫妻でした。Tさんは今回、民謡大会出場のために九州に来られたそうで、全国の民謡大会に出場してはその近くの名湯めぐりをされているそうです。私たち夫婦もいろいろと行っている方だと思っていましたが、Tさんご夫妻はすごい。全国の名湯をたくさん教えていただきました。奥様も社会貢献活動を続けておられる方で、とても素敵なご夫妻でした。

 

「きんこんかん」

きんこんかんは阿蘇郡小国町北里にあるオープンして10年目の温泉付き貸別荘です。私達が泊まったのは古民家風のコテージです。中はログハウス風で、驚いたことにピアノが置いてありました。対面式キッチンには調理道具、食器はすべて完備されています。電子レンジまでついていました。ロフトの2Fでも3,4名は宿泊できます。私達2人には使いきれない広さです。ここには5棟あるそうですが、2人用9000円~4人以上12,600円で、初めて利用する人は1,000円の入会金が必要です。

  

オーナーの奥さんが「近くの岩風呂に湯が入ったのでどうぞ」と案内して下さいました。ここは5,6人は入れる広さで、見晴らしもよく、立ち寄りの湯としても使われているそうです。感激したのは建物の壁に書かれた書と可愛い壁絵です。これは大学のA先生の手によるものです。

  

小国のスーパーで調達した食材で夕食づくりです。今日はちょっとリッチに肉料理です。アサヒドライが進みます。しばらくすると、奥さんが明朝のパンを焼いて来て下さいました。牛乳は近くに牧場からの生乳です。焼き立てのいい香りに思わずパンに手が伸びてしまいます。

  

夜は隣接している湯屋棟の岩風呂に入りました。硫化水素臭がしますが、湯質は単純泉で薄い白濁のやさしい湯です。源泉の湯温は57℃、湯量は多く、かけ流しです。長湯ができます。何度でも入れます。

 

朝は敷地内を散策しました。事務所前に「サクラを連れて散歩してください」と看板がありました。その横にちょっと恥ずかしがり屋の散歩犬「サクラ」がいました。サクラも可愛いですが、敷地内はちょうど吉野桜が満開でした。山桜や彼岸桜も植えられていました。その根元には奥さんが挿し芽から増やしたアジサイやチンチョウゲ等がたくさん植えられていました。この周辺は「田原温泉」「杖立温泉」「黒川温泉」等、有名な温泉が多いですが、次回の久住登山にもこの「きんこんかん」を利用させてもらおうと思っています。

  

 

 

 


2012/12
04

秘湯めぐり6 壁湯温泉「福元屋」
秘湯めぐり

予約のなかなかとれない壁湯温泉「福元屋」に泊まることができました。九州の温泉誌ではいつも上位なランクされている「日本秘湯の会」の温泉宿です。5年前に部分改装し、部屋数が9室とこじんまりとした湯宿です。

  

この宿の自慢は何と言っても、御主人が手掘りの川に面した壁湯です。仲居さんの話だとその量は毎分バケツに70杯だそうです。大水が出て浴槽が浸かることがあるそうですが、掃除をするために水を抜いてもすぐ一杯になるほど湯量が豊富だそうです。深い所では1m近くありますが、本当に石がゴロゴロ転がっている水底が透き通って見えます。

駐車場から宿泊棟までは30m程の階段を降りますが、その道の趣きが素晴らしいです。初冬のたたずまいが随所に感じられました。私はこの玄関までのアプローチが一番好きです。

  

玄関を入ると、アンティークな小物や民芸品が上品にレイアウトされています。廊下や階段の板は黒光りがし、歩くとキュキュと音がします。トイレは共同トイレになりますが、部屋の窓から小国川に映る木々が実に見事です。新緑、紅葉の季節はさぞかし美しいだろうと思います。

  

 

 

食事処は1Fの大広間で、純和風の料理が並びます。少人数の宿のため、いいタイミングで温かい料理が運ばれてきます。豊後牛の陶板焼きは塩で食べたら絶品です。ごはんは「香り米」といって「ひとめぼれ」という品種です。すべて完食です。

  

風呂はこの壁湯(混浴ですが女性は湯着OK)と女性専用の洞窟風呂、家族湯が一つ、そして内風呂も家族湯として使うことができます。壁湯は加温をしていないため35℃です。その湯に40分浸かると風呂から上がった時、身体がほっほっと温まるそうです。今回は20分程しか入らなかったり、外気温が低くかったりしたため、少し寒かったです。また川のすぐ縁に石をくり抜いてできた小さな湯船がありましたが、ここは夏は最高だと思います。一泊12,000円、リピーターになります。

 

 

 

 


2012/08
15

秘湯めぐり4 法師温泉「長寿館」
秘湯めぐり

法師温泉「長寿館」は上越国境・三国峠直下の谷間にある日本秘湯を守る会の温泉です。3月に行きましたが、標高が800mもある高所のため、国道17号から脇道に入ると冬用タイヤが必要でした。全館木造で、本館は明治8年、大浴場は明治28年に建てられた超レトロな温泉館です。与謝野鉄幹・晶子、川端康成、若山牧水等の文人も湯治をした歴史のある温泉です。この建物の中にはここで撮影された上原健、高峰三枝子のフルムーンのポスターが貼ってありました。

源泉42℃、無色透明、成分はナトリウム・カルシウム塩化物・硫酸塩温泉。「法師の湯」は鹿鳴館風のレトロな湯館です。

 


2012/08
15

秘湯めぐり3 四万温泉「積善館」
秘湯めぐり

群馬県の積善館は300年の歴史がある日本最古の木造温泉宿です。またこの建物は宮崎駿監督の「千と千尋の神隠し」のモデルとなったことでも有名な旅館です。狭い四万温泉街を北進すると左手に現れるレトロな建物が積善館です。正面玄関前の小川には映画でもあった赤い橋がかかっています。現在は20年前に新築された純和風の「佳松亭」も併設されていますが、値段も安いこのレトロな建物に泊まりました。安いだけに夕食は弁当、トイレは共同、布団も自分で上げ下げします。

本館(旧館)と佳松亭はエレベーターで繋がっています。少し迷路のようですが、途中「千と千尋の神隠し」でイメージモデルとなった「浪漫のトンネル」があります。佳松亭の4Fまでエレベーターで上がると、鬱蒼とした木立の中に露天風呂「杜の湯」があります。

本館の「元禄の湯」は昭和5年建築、大正ロマネスク様式を用いた当時のままの湯船です。源泉62℃、無色透明のナトリウム・カルシウム塩化物・硫酸塩温泉です。

 

 


2012/08
14

秘湯めぐり2 乳頭温泉「鶴の湯」
秘湯めぐり

これまで乳頭温泉は「鶴の湯」をはじめ、「黒湯温泉」「妙乃湯」「孫六温湯」「大釜温泉」等、何度か日帰り入浴はしましたが、いつも満室で宿泊できませんでした。今回、鶴の湯に運よく空室がありました。

鶴の湯は乳頭温泉でも超人気の温泉ですが、2010年にイ・ビョンホンとキム・テヒ主演の韓国ドラマ「IRIS-アイリス」が撮影されました。雪の中の叙情的な映像は印象的でしたが、温泉入口にその時のポスターがありました。

部屋は本陣と1,2,3号館がありますが、予約は人気のランプ、部屋食、トイレ付きの本陣から埋まっていくそうです。早くチェックインしてのんびりオリンピック中継を見ようと思っていましたが、ここにはテレビがありません。時計もありません。とっぷり湯治です。

食事は山の幸を中心としたヘルシーなメニューですが、十分な量です。

 

 

風呂は黒湯と白湯それぞれ内湯と露天風呂がありますが、宿の方の話では黒湯は身体を温める湯、白湯は身体を冷やす湯ということでした。まずは鶴の湯のポスターに使ってある白湯の混浴露天に入りました。白湯は含硫黄ナトリウム・カルシウム塩化物・炭酸水素泉(硫化水素型)、黒湯はナトリウム塩化物・炭酸水素泉。いずれも乳白色の濁り湯です。

 

 


2012/08
11

秘湯めぐり1 姥湯温泉「桝形屋」
秘湯めぐり

姥湯温泉「桝形屋」は「日本秘湯を守る会」のパンフレットの表紙を飾るような秘湯中の秘湯です。福島県境国道13号線南の板谷駅から14kmの距離ですが、車で50分もかかります。車が1台しか通れない坂道の連続で、対向車には細心の注意が必要です。途中1ケ所山崩れがあり、少しハンドルを誤れば谷に落ちるほどの道幅です。やっと滑川温泉「福島屋」に着いてもここからがすごい。桝形屋はここからさらに上へ4km先ですが、有名な?スイッチバックして登らなければならないヘヤピンカーブがあります。雪でなく雨でもスリップしそうです。宿の営業が5月連休前から11月始めまでというのはうなずけます。やっとの思いで駐車場に到着。(ここまで対向車は5台。)宿まではさらに吊り橋を渡って坂道を歩くこと3分。重い荷物はリフトを使って上げてもらいます。

 

木造2階建13室(全室ウオシュレット付きトイレ)、1泊13,800円。夕食はお膳に乗らないほど多く、中でも鯉の甘露煮は絶品です。泉質は白濁の単純性硫黄泉です。源泉は51℃で、木の桶を通し湯温を下げ、かけ流しです。

4時。誰もいない夜明けの露天風呂は最高です。湯船に浸かり空を仰げば、まだ明けの明星やいくつかの星が残り、西の空には十六夜の月が山の稜線にかかっています。四方が山に囲まれているため、まるでプラネタリウムを見るようです。神々しい朝の到来を独り占めしました。正に至福の時。苦労して登って来る価値は十分ありました。

 

 


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